わたしの足跡  京(ミヤ)

わたしは母のつくった詩が大好き!母の作品を掲載します。

徳川の桜

老桜 苔むして 150年今も春を彩る名に負う 百間塀境内を囲みて葵の紋所徳川の往時を偲ばん 京 京「見たままでしょう。」 母は、徳川家康の側室であったお万の方が晩年こちらで暮らしていたと思っていましたが、インターネットで調べたら、駿府城のお万の…

怠惰

新緑の芽吹きに押されても悠久を傍らに怠惰な暦を貪(むさぼ)る 京京「毎日繰り返される日常、ありがたい日々に、これでいいのかと思いながら、また、一日がすぎる。まだ自分を生かすところがありそうだけど、なかなか踏み出せない、消極的ないつもの自分が…

山の畑にて

山の畑は春の芽吹きの音がする生きとし生きる命の鼓動が漲(みなぎ)っている 京 京「山の土地を買ったけど、畑を作る気はなかった。仕事をやめて日々をもてあますようになり、山に入った。初めは大変でもなんか楽しかった。家から離れた違う現実の中で、不…

忘れな草

いたいけな小さな手から渡された忘れな草を押しいだき月夜に写す 秘めごとの幼きおもてに指おりぬ花びらの散りしひとひら拾いて合わせ元に戻らぬことと知りせば 京 かわいい孫との別れ。 #詩 #絵手紙 #しあわせの足跡 #京

小秀さん

小秀さん野に咲く 白百合のごとくかぐわしき人現世のきびにまみれてもなお、楚々と生きてあまりあり 京 母が、知人(仮名)に書いたものです。 #詩 #しあわせの足跡 #京

白つつじ

白つつじ 凛として池の面に 写り咲き五月の空の青きに映えて 京 京「お稽古の先生のただずまいに感じたものです。」 #詩 #しあわせの足跡 #京

ずんぐりむっくりの私の手父似だと母はいつも笑った今、92歳の母は珍しそうに見るだけで笑わない 京 #詩 #絵手紙 #しあわせの足跡 #京

たんぽぽ

たんぽぽを一つ 二つとかぞえながら三つ 私の手の平にのせてくれた孫あの日からこの花が大好きになりました 京 #絵手紙 #しあわせの足跡 #京

貴女の手紙

故郷の香りを運んでくれた貴女の手紙涙にくれて星を見たあの日のこともみんなみんな私にくれた貴女の手紙握りしめ抱きしめて涙をさそう・・・こらえきれなくふりはらい仕事場へ消えて行く私返事はかならずねと念をおしているいっせつを思いおこしながら 京 …

無情

私は燃えているなにもかにもに そして背伸びしようとしている自分に私が許さなかったいいえ許されなかった真赤に咲き出そうとする花が自分を裏切ってしぼんで行くように 望むものが私にはなかった意地っぱりの私に対して神は無情だった 京 今から約60年前…

蕗(ふき)のとう

山の畑に入ると霜柱がサクサク 足下で鳴る冬枯れた蕗の葉を分け蕗のとうが芽吹いていた真っ直ぐ天を仰ぎ陽を暦に出番待つ土の中 春の仕度で忙しかろう 京 京「冬のある日、蕗のとうを見つけに畑に入ろうとしたら、足下がサクサク鳴り、何十年振りかで実感し…

娘へ(次女)4  H11.4.16

咲く春は 遠からじ気高さは カラーの花言葉浮世の波は寄せては返す つれなさよ心のままにあれ三十路は まだ春 京 #詩 #絵手紙 #しあわせの足跡 #京

白つつじ(絵手紙)

白つつじ 凛として池の面に 写り咲き五月の空の青きに映えて 京 京「お稽古の先生のただずまいに感じたものです。」 #絵手紙 #しあわせの足跡 #京

娘へ(次女)3

ゆっくりと流れる 雲のごとく風にふかれるままこんにちはと さようなら一日は 一生の如し日々悔いることなし 京 京「とりとめもないことば・・・、力づけたいけれど、自分に力がないので」 #詩 #しあわせの足跡 #京

娘へ(次女の誕生日に)2

野辺に咲き知る人ぞなきわが身でも誰ぞ手折らん夢を見る花のさかりと誰が知る 京 京「人の心の中で考えていることはわからないけど、きっと夢みているだろう、わが娘を思って」 #詩 #しあわせの足跡 #京

娘へ(次女の誕生日に)

春の訪れは 絹ずれの十二単にかしこみて百花の香り 万葉の問わず語り うたかたにひさぐ浮世と 思えば楽(よ)し 京 京「心が繊細な娘なので、世の中は昔から変わらず人は生きている、真面目すぎずに気楽に考えてと思った」 #詩 #しあわせの足跡 #京

別離(わかれ)

陽を さえぎりし黒雲井別れの時を 突きつけし悲しみの涙しとどに 降りしき心(うち)より 出でて打たれてみたき日辛き 別れに 京 大切な人たちとの別れに・・・。 雨の日、車の中から外を見たとき、いつもの景色はこつぜんと消えて、それを書いたそうです。 …

富戸の海

富戸の荒海寄せては返し波が岩を打ちつけて岩が波をはね返す波が岩を打ちつけた力で波は はね返る岩をたたいて できた泡海の藻屑になり果てる波に もまれてできた華なくてはならぬ ものとなり 京 なくてはならぬものとは、「塩」です。 姑さんで苦労している…

花火

夜空の花火不思議だよねドドーンと音がして咲くんだよアッというまに消えちゃってそのあと夜空は知らん顔何にもなかったかのように星も一緒に知らん顔本当に花火 見たんだよ今は 私も知らん顔 京 人のうわさも75日。その人のことをあんなに言っていたのに…

十五夜の 月が雲間に照らすとき真白き浜木綿の花夜目にあざやかし恍惚とした 時はうつろい競い咲きて 憂いきわまりぬを月は知ってか 京 月の光に青白く映える花を書きたかったそうです。 #詩 #しあわせの足跡 #京

茶の湯

心ありて 人たり人ありて 物たり一期一会にまみえざれば天空 突き破るがごとき心あらざりや松風(しょうふう)の音時空をかける 京 松風とは立ちのぼる湯気と ことことする湯の音だと、お茶をやっている知人に聞いたそうです。「音」を入れると重なってしま…

旅立ち

輝ける見果てぬ夢のあとさきに迷いは人の常ならん明日を担う君なれば桜の花と共に讃えん 京 友人の息子さんが進学する時に、お祝いと一緒に、この詩を書いて持っていったそうです。

神様の子守唄

音色の奏でる調べは神様の子守唄たまゆらのゆりかごに揺られて魂のふるさと 天国に運び給えり 京 京 「楽器で一番好きなのはピアノです。〇〇ちゃん(わたしのこと)も習っていたので、本当にこんな感じに思えました。」(京のノートより) ピアノの先生をし…

花泥棒  その2

我が家の庭に 咲く花を誰(た)れぞ 手折らん 人がいる手塩にかけて 咲かせたものをエ、エ、エ~イ 持ってけ 花泥棒 京 京 「嫁入りが決まるとこんな気持ちでしたね。それでも、27歳~28歳だったので、泥棒さんに感謝してますよ。フフフ。」(京のノート…

花泥棒

我が家のぼたん 満開なれば手折るその手をたたくとも結んだ心が切れぬならエエイ 持ってけ花泥棒 京 わたしが結婚する時に、母が(わたしの)夫に向けての気持ちを書いたものです。

娘 (その3)

華やぎて移ろいし時 咲くしゃくやくの熱き想い知る 京 これも誕生日にプレゼントされた詩ですが、何歳のときにもらったのかは覚えていません。たぶん20歳代ではあるでしょう。母はお習字や書道など習ったことはありませんので、自己流で適当に字をくずしたり…

娘 (その2)

香(にお)い立つ 花の命を惜しむらくここぞとばかりに 咲きにける野の白百合の まぶしさよ 京 これはわたしの22歳の誕生日に母からプレゼントされた詩です。

娘 (絵手紙)

我が愛でる花はまだつぼみ咲く春を探しに今日も風に吹かれて 京 わたしの21歳の誕生日から10年以上たってから描いたものです。 わたしの想像していた花とはだいぶ違いますが、バラは大好きです!トゲがあっても。 あまり細かいことにこだわらない人なので…

わが愛でる花はまだつぼみ咲く春を探しに今日も風に吹かれて 京 わたしの21歳の誕生日に母からプレゼントされた詩です。

富士山 (絵手紙)

古より 心のこし あまた往きし人あり 極み立つ 折々の富士 今もなお 人の心 食らうや 京 前回、詩のカテゴリーにも同じ詩を載せましたが、こちらが一番はじめにかいたものです。