わたしの足跡  京(ミヤ)

わたしは母のつくった詩が大好き!母の作品を掲載します。

娘へ(次女の誕生日に)

春の訪れは 絹ずれの

十二単にかしこみて

百花の香り 万葉の

問わず語り うたかたに

ひさぐ浮世と 思えば楽(よ)し


            京

 

 

京「心が繊細な娘なので、世の中は昔から変わらず人は生きている、真面目すぎずに気楽に考えてと思った」

 

 

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 #京 

別離(わかれ)

陽を さえぎりし

黒雲井

別れの時を 突きつけし

悲しみの涙

しとどに 降りしき

心(うち)より 出でて

打たれてみたき日

辛き 別れに

 

        京

 

 

大切な人たちとの別れに・・・。

雨の日、車の中から外を見たとき、いつもの景色はこつぜんと消えて、それを書いたそうです。

 

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富戸の海

富戸の荒海

寄せては返し

波が岩を打ちつけて

岩が波をはね返す

波が岩を打ちつけた

力で波は はね返る

岩をたたいて できた泡

海の藻屑になり果てる

波に もまれてできた華

なくてはならぬ ものとなり

 

         京

 

 

なくてはならぬものとは、「塩」です。

姑さんで苦労している知人のことを思い、書いたものだそうです。

 

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花火

夜空の花火

不思議だよね

ドドーンと音がして

咲くんだよ

アッというまに消えちゃって

そのあと夜空は知らん顔

何にもなかったかのように

星も一緒に知らん顔

本当に花火 見たんだよ

今は 私も知らん顔

 

                                        京

 

 

 

人のうわさも75日。その人のことをあんなに言っていたのに、いつのまにか笑って話している。そのような意味のことを書いてみたそうです。

・・・気がつかなかった。

 

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十五夜の 月が雲間に照らすとき

真白き浜木綿の花

夜目にあざやかし

恍惚とした 時はうつろい

競い咲きて 憂いきわまりぬを

月は知ってか

 

             京

 

 

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月の光に青白く映える花を書きたかったそうです。

 

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茶の湯

心ありて 人たり

人ありて 物たり

一期一会にまみえざれば

天空 突き破るがごとき

心あらざりや

松風(しょうふう)の音

時空をかける

 

         京

 

 

松風とは立ちのぼる湯気と ことことする湯の音だと、お茶をやっている知人に聞いたそうです。「音」を入れると重なってしまうのか、気になっています。

母もほんの短い間、習っていました。